Blockstream Satellite とは
“ビットコインの取引データを衛星から送信”
なんて壮大なんだ。インターネットを使わずに電波で、ですよ。
水平方向に通貨の国境をなくしてきたビットコインが、宇宙へ出てどうするのかと思ったら、インターネットに繋がりづらい地域にもビットコインの利用機会を提供し、これにより潜在的なビットコインユーザーを増やし、ビットコインネットワークの安定強化を図るのだそうだ。
Blockstreamという名前は知っている(というかプロジェクト多すぎて、名前は知ってはいるが中身はよく知らないプロジェクトがたくさん…)
そのBlockstream Satelliteについてのアナウンスメントのラフな和訳を箇条書き形式で書いてみる。
(間違ってらゴメンナサイ…コメントでご指摘いただけたら幸いです)
- 衛星経由でビットコインのトランザクションとブロックを配信する
- 世界中のどこでもビットコインネットワークに繋ぐ(インターネットに現在繋がっていない4億人の人々も含め)
- 今日のリリース時点で、世界の2/3の陸地で利用可能
- 年末までには地球上のすべての人々に提供可能
- より多くの人が同サービスを利用することで、ネットワークの全体的な健全性の強化と、ビットコインのさらなる普及、利用シーンの拡大を見込んでいる
ビットコインは従来のシステムを覆し、改善する
- 2008年の発明以来、ビットコインは発明者・投資家・技術者たちの想像力と熱狂を捉えている
- 彼らフューチャリストは政府や銀行や企業に管理されず、その代わり各ユーザーが直接所有できる、デジタル通貨と決済システムの価値を見ている
- 法定通貨のような伝統的な金融システムを考えてみると、この100年あまり通貨は政府に管理され、それを使う人々にその財政をどう運営するかまったくコントロールできなかった(ベネズエラのハイパーインフレ、インド政府が高額紙幣の86%を突如使用不可に云々…がその一例)
(ベネズエラとインドの事例、中略)
- これら通貨危機は人々をビットコインに向かわせている
- それは、不確かな世界において自分たちのお金に対する自由とコントロールを与えるからだ
- オンラインバンキングやクレジットカードやPayPalなど長年利用されてきた金融システムは恩恵はあるが、それでも制約と規制を課すことができる組織にコントロールされている
- ビットコインはこれらのコントロールを解消させ、人々に誰にでも安全に支払いを可能にする…銀行のアカウントを開設することも、クレジットカードの番号を取得することも、中央組織の仲介を信用することもなく
- 拡大するビットコインのグローバル通貨は新たな価値とイデオロギー、新しい利便性を世界にもたらす
- ビットコインはそれを使う人々によって成り立ち、分散されている
- ビットコインに国境はなく、法人ではなく、誰もコントロールできない
- ビットコインなら、他の人や会社との取引に誰の許可もいらない…思うままにシンプルに取引する
- このことは消費者と小売業、経済全体にも、さらなる選択肢を与える
Blockstream Satelliteはビットコインをさらにグローバルにする
- インターネットがコミュニケーション・商業・出版・その他産業に革命をもたらしたように、ビットコインはお金と価値の移転に革命をもたらした
- P2Pテクノロジーに基いて、本質的にデジタルで、中央にコントロールされず、許可もいらない
- 世界中の人々を繋げ、機会均等とアクセス、失速した通貨によって行われている経済エコシステムを強化し、永続的な長期的価値を高める
- 金融の未来への移行…分散化、許可不要、セキュア…これらはすぐに簡単に実現するものではないが、すべての変革的で革新的なアイディアとテクノロジーによって、価値は与えられる(インターネットは一日で作られたものではない
- ビットコインが真に変革的であるためには、どこにでもあり、誰もが使うことができる必要がある。そしてそれこそが我々がBlockstream Satelliteによって手助けするもの…徹底した低価格のビットコインネットワークへのアクセスによって…それはビットコインの普及に必要不可欠な基礎的要素とレベルアップだ
- 我々は興奮しています、そして皆さんを、これを試用しビットコインネットワークに参加することへ招待します
- IT専門家なら、あなたの身近でインフラの構築と設定をして、コミュニティがビットコインの未来へ参加することを助け、利用者と起業家がネットワークに参加するのを助け、そしてあなたの体験と設定に関するtipsをシェアしてください!
以上
…なんか、段々長くなって箇条書きの体を成していないですね。修正するかもしれません。
こちらのGithubに、Blockstream Satellite Receiverの作り方の手順やらコードがあります。インターネットを使わないので、当然ながらアンテナやらUSBレシーバーなど専用のハードを用意する必要がある(専用キットの開発も進めているようです)。
インターネット環境に恵まれた日本にいると不便は感じないですが、世界にはまだインターネットにまったくアクセスできなかったり、回線があっても日本ほど快適な速度ではアクセスできない国もたくさんありますね。
そのような地域の人たちがコストを気にせず快適にビットコインを利用するようになったら、声明にもあるように、今以上にビットコインのネットワークは安定し健全なものになるでしょう…恵まれた先進国のお金儲けより、不便な地域の普段使いに浸透したほうが価格も安定しそうです。
最近はICO絡みでお金の匂いが先行してしまうプロジェクトが多い中、その思想のスケールの大きさに敬意を払いたい。インターネットすら越えていこうというスケール感は、次の時代をつくっていく者に必要な感覚なのかもしれませんね。
引用元:Blockstream – Announcing Blockstream Satellite
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